even ifとeven thoughの違い
たとえ~であったとしてもと言いたい時、even ifとeven thoughの2つの表現を思い浮かべます。でもこの2つがどう違うのか、これらの違いや使い分けを記します。
- まず、以下の点を念頭に置いてください。
- even ifはifの強調形
- even thoughはthoughの強調形
- 条件節の内容が事実と認められるとき(現実味がある時)にはeven ifとeven thoughの両方が使用できる
- そうでない場合はeven ifしか使用できない
- 条件節と帰結節の時制が一致している必要はない
- 例えば、even if節で仮定法過去、帰結節で直説法現在を用いることは可能
でもこう言われてもいまいちピンと来ない。という人は下の動画を見てみてください。ジェイク先生の説明、分かりやすくて好き。特に2分42秒からの「高かったくても」のくだりが1番分かりやすい。
時制で分ける
まず大きい違いは、時制の違いです。
通常、未来の事象に関して述べる時はeven if、現状に関して述べるときにはeven thoughを使います。- even if
仮に~でも
ifが付いているように、架空の話や将来の仮定を表す時に使う。
Even if storm would come tomorrow, I will go out.
たとえ明日嵐が来たとしても、出かけるつもりです。
- even though
~にも関わらず
現状に関して触れる時に使う。
Even though storm came, I went out.
嵐が来たにも関わらず、私は出かけました。
確信の度合いや現実味で使い分ける
ただ、上記のような時制による使い分けは必ずしもというわけではないんですよね。
未来に関する話であったとしても話者がその条件節について現実味を認識している時はeven thoughを使う場合もあります。
- 現実味の無い未来
Even if that supermarcket has truffles, I will not buy it.
あのスーパーマーケットにトリュフがあったとしても、買わない。
- 現実味を帯びた未来
Even though that supermarcket has milk, I will not buy it.
あのスーパーマーケットに牛乳があっても、買わない。
普通のスーパーマーケットがトリュフを取り扱っているということはそうそうありませんが、牛乳は必ず取り扱っている品目です。
これは一般論としてどうであるかではなくて、話者が条件節についてそう認識しているかどうかがポイントになります。下の例も同様です。
- 現実味の無い未来
Even if storm would come tomorrow, I will go out.
(天気予報だと明日は晴れだけど、万が一)明日嵐が来たとしても、出かけるつもりです。
- 現実味を帯びた未来
Even though storm will come tomorrow, I will go out.
(天気予報で嵐が来ることはほぼ確実なんだけど、その通りに)明日嵐が来ても、出かけるつもりです。
- even ifもeven thoughも使える時
現実味がある時
話者がその事実を認識している場合
- even ifしか使えない時
- even thoughは使えない時
現実味が無い時
話者がその事実を想定していない、事実と反する場合
なので、次のように水が凍っている可能性が高かったり、事実である場合はeven ifとeven thoughのどちらも使うことができます。
- even ifとeven thoughに互換性がある例文
I’ll go to fishing even if the water is freezing.
もしかしたら水が凍りかけているかもしれないけど釣りに行くI’ll go to fishing even though the water is freezing.
きっと水が凍りかけているけど釣りに行く
ところが次のように、話者が条件節を事実だと認めていないor想定していない時にはeven thoughは使いません。
- even ifとeven thoughに互換性がない例文
I’ll go to fishing even if the water were freezing.
(今の季節柄、水は凍らないけど、もし)水が凍りかけていたとしても釣りに行く(間違った用例)I’ll go to fishing even though the water were freezing.
(今の季節柄、水は凍らないけど、もし)水が凍りかけていたとしても釣りに行く
the waterのbe動詞が複数形で、しかも過去形のwereなのは仮定法過去の用法だからです。(そういうルールとしか言いようがない。現在ではwasも認められつつあるみたいな話は置いておいて, wasが使われている事例1)
仮定法過去とは、現在の事実に反することや仮定・願望を表す時に使う表現です。なので、wereを使うならeven ifということになります。習慣かどうか
even thoughのもうひとつの考え方として、過去からの継続や現状、あるいは現実味を帯びているというのは、そこに習慣があるとも言えます。
- Even if
Even if I wouldn’t sleep 100 hours, I’m going to stay up.
もし100時間寝なかったとしても、私は起き続けるつもりです。
- even though
Even though it is past 0 o’clock, I’m stay up.
0時を過ぎても、(普段)起きています。
なので例えば、今日は23時まで起きていますか?と聞かれた時、それが数時間先の未来の話であったとしてもEven thoughを使うことが出来ます。
こんな感じですか?
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