光の速さの求め方

2018年4月26日

光の速さは非常に高速で人間の感覚ではその速さを認識することすらできませんが、現在では科学的に正確に定義づけられています。299792.458 km/sです。(秒速29万9792.458キロメートル)
でも昔はどうやって求めたのでしょうか?過去に、3人の学者が三者三様の光の速さの求め方をしています。

光の速さは、どのようにして求めたのか

この話には3人の学者が登場します。

ガリレオ・ガリレイ
Galileo Galilei

ユリウス暦1564年2月15日 – グレゴリオ暦1642年1月8日

イタリアの物理学者、天文学者、哲学者。

オーレ・クリステンセン・レーマー
Ole Christensen Rømer

1644年9月25日 – 1710年9月19日

デンマークの数学者、天文学者。

アルマン・イッポリート・ルイ・フィゾー
Armand Hippolyte Louis Fizeau

1819年9月23日 – 1896年9月18日

フランスの物理学者。

2人の信号の時間差で測定しようとしたガリレオ・ガリレイ

ガリレオは、遠く離れた2人のうち1人が光を出し、それを感知した相手が光を出して、その往復に要した時間から光の速さを求めようとしました。

しかし、光速があまりに高速なため、この実験方法では正確な値を得ることは出来ませんでした。

天体の食の時間差から求めたレーマー

ガリレオの実験から約34年後の1676年に、レーマーは木星の衛星であるイオが木星の影に隠れて見えなくなる食(しょく)の時間が最大22分も違いがあることに気づき、そこから光速を求めようと試みました。

木星と地球が最も遠い時というのは地球と木星が太陽を挟んで反対側に位置する時です。つまり、地球と太陽の距離の2倍の距離で22分の差が生じたことになります。

当時、既に太陽と地球の距離は概算として1億3800万 kmと求められていたので、そこから約20万 km/sと求めました。

ちなみに現在では、地球と太陽の距離は約149,600,000 km(1億4960万 km)とされています。当時はまだ1600年代だったのに、かなり正確だったことに驚きです。

太陽と地球の距離

13800万 km

地球の公転軌道の直径

13800万 km*2=27600万 km

秒換算した22分

1320秒

木星の衛星イオの食から求めたレーマーの方法による計算式

13800*2/1320=20.90909…万 km/s

現在では光速は約30万 km/sだと分かっているので、約1.5倍の差があることになります。理由は2つあります。
  • 当時は時間を正確に計ることができる精巧な時計が無かったから。

  • 太陽と地球の距離にも約1200万 kmほどの誤差があったから。(1200万 km÷30万 km/s=40秒)

歯車を使って求めたフィゾー

フィゾーは、高速で回転する歯車の谷から出した光を8.6 km先にある鏡に反射させ、返ってきた光が歯車の山に当たって観測できない時があることを利用して光速を求めました。

この実験で、720の歯を持つ歯車の回転を徐々に速くしていき、1秒間に12.6回転させた時、返ってくる光を観測できませんでした。ここから、次のような計算で光速を割り出しています。

距離

8.6*2=17.2 km

歯車が1回転するのにかかる時間

1/12.6秒

歯車の山と谷の数

720*2=1440

フィゾーの方法による計算

8.6*2/{1/12.6 * 1/(720*2)}

=8.6*2*12.6*720*2

=312077

=約31万 km/s

現代に判明している約30万 km/sとかなり近似した計算値です。